“薄光”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うすあかり50.0%
うすひか16.7%
うすひかり16.7%
はっこう16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
枕頭まくらもとの障子には、わづかに水を撒いた許りの薄光うすあかりが、声もなく動いて居る。前夜お苑さんが、物語に気を取られて雨戸を閉めるのを忘れたのだ。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
曇天どんてんにこぞった若葉のこずえ、その向うに続いた鼠色の校舎、そのまた向うに薄光うすひかった入江、——何もかもどこか汗ばんだ、ものい静かさに沈んでいる。
十円札 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
枕頭まくらもとの障子には、わづかに水をいた許りの薄光うすひかりが聲もなく動いて居る。前夜お苑さんが、物語に氣を取られて雨戸を閉めるのを忘れたのだ。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
上陸あがるとすぐ泰軒とも別れて腰の坤竜丸こんりゅうまるを守って街路に朝を待ったが……あかつきの薄光はっこうとともに心に浮かんだのが、この千住竹の塚に住むお兼母子のことであった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)