落城らくじょう)” の例文
そらこが狼火のろし……そして最後さいご武運ぶうんいよいよきてのあの落城らくじょう……四百年後ねんご今日こんにちおもしてみるだけでも滅入めいるようにかんじます。
職人である。おやじの幸兵衛を口説くどき落して誰か然るべき人を立て、正式に申し込んでいけば、即座そくざ落城らくじょうするのはわかり切っている——と思うのだが、おいらも下町ッ児だ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その危急ききゅうを切りぬけてきたかと思うと、一行伊那丸をいれて六人、富士ふじ裾野すそのまでかかってきた朝、かえるべき小太郎山こたろうざんのとりでに、あの夜明けの落城らくじょうのけむりをゆく手に見たのであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ざんねんながら、新府しんぷのおやかたはまたたくまに落城らくじょうです。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)