えん)” の例文
お稲は、二条に住む歌人金勝千秋かねかつちあきの娘だった。十内も妻の丹女も、風雅のたしなみがあるので、歌の会、茶のえんなど、折々に招きあっている。
現代稀有の邪妖劇名女優、天川呉羽あまかわくれは嬢の保護者として有名であったが、昨三日(昭和×年八月)諾威ノルエー公使館に於ける同国皇帝誕辰たんしんの祝賀えんに個人の資格をもって列席後
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
さらぬだに、久しく振ってみなかったかの鋼鍛はがねぎたえ重さ六十二斤の鉄の愛杖あいじょう。それを取るや、酒のえんを離れていった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
或る日、彼は酒肉を調ととのえて、逆に彼らを園の一えんに招いた。大よろこびで、彼らはやってきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)