草子そうし)” の例文
例えば浄瑠璃じょうるりの「十二段草子そうし」は、ほとんと『義経記』と同じころに今の形が整うたものかと思うのに同じ話がもう別様べつように語り伝えられ
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
竹斎ちくさいだか何だったか徳川初期の草子そうしにも外法あたまというはあり、「外法の下り坂」という奇抜なことわざもあるが、福禄寿のような頭では下り坂は妙に早かろう。
魔法修行者 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
鼠も昔より国に盗賊家に鼠と嫌われ、清少納言も、きたなげなる物、鼠の住家すみか、つとめて手おそく洗う人、『もっとも草子そうし』ににくき者、物をかじる鼠、花を散らす鳥と言った。
大昔の草子そうし類でも読んだことがある。外国の心霊学雑誌でも見たことがある。
黒蜥蜴 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
福富ふくとみ草子そうし』云々、京にありし日同じ双紙の写しを見たり