英国えいこく)” の例文
旧字:英國
おれは、飛行機を操縦してドーヴァを越えて、この英国えいこくに飛んだのだ。そのとき、すでに負傷していた。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ところ英国えいこくる海岸に、一軒の立派な家がある、れは老貴族松浪まつなみ伯爵の別荘で、伯爵はく愉快な人物、それに三人の娘があって、いずれも絶世の美人と評判が高い。
黄金の腕環:流星奇談 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
御免をこうむりまして申上げますお話は、西洋人情噺にんじょうばなしと表題を致しまして、英国えいこく孝子こうしジョージ、スミスの伝、これを引続いて申上げます。外国あちらのお話ではどうもわたくしの方にも出来かねます。
その上流の方から、南のイギリス海岸のまん中で、みんなの一生けん命っているのを見ますと、こんどはそこは英国えいこくでなく、イタリヤのポンペイの火山灰かざんばいの中のように思われるのでした。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
巧妙こうめうなハムレツトの一ふし黙劇もくげきがはじまつた。それは素人しろうととはおもはれないしつかりしたかたにはまつたものらしかつた。多分たぶん英国えいこくあたりのハムレツト役者やくしやのそれをつたものだらうとわたし想像そうぞうした。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「よかったとも、僕は助かったんだ。英国えいこくに帰れるんだ。文明社会にもどれるんだ」
恐竜島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
現に十年ほど前英国えいこくで、列車大衝突れっしゃだいしょうとつ大椿事だいちんじをひきおこしたことがあったが、そのときのぶっつけた方の運転士は、色盲しきもうだったことが後に判明して、無期懲役の判決をうけたのが無罪になった。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)