花瓣くわべん)” の例文
塀から熟した櫻桃さくらんぼを取つたり、匂ひを吸ひ込む爲めか、花瓣くわべんの上の露の玉を賞する爲めか花の塊の方に身を屈めたりしながら、散歩してゐた。
やがて、座敷から、昼間ひるま買つた百合ゆりの花を取つてて、自分の周囲まはりき散らした。白い花瓣くわべん点々てん/\として月のひかりえた。あるものは、木下やみほのめいた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたくしは、花瓣くわべんの夢をみながら目を覚ます。
疲れた胸の裡を 花瓣くわべんが通る。
白薔薇しろばらの 造化の花瓣くわべん