職工しよくこう)” の例文
一日のはげしい勞働につかれて、機械が吐くやうな、重つくるしい煙りが、石川島いしかはじまの工場の烟突から立昇つてゐる。つくだから出た渡船わたしぶねには、職工しよくこうが多く乘つてゐる。
佃のわたし (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
はゞ良人をつとをはづかしむるやうなれど、そも/\御暇おいとまたまはりていへかへりしときむこさだまりしは職工しよくこうにて工場こうぢやうがよひするひときしとき勿躰もつたいなき比較くらべなれどれは殿との御地位ごちゐおもあはせて
軒もる月 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)