習字てならい)” の例文
ずそのころ私達わたくしたちけた教育しつけにつきて申上もうしあげてみましょうか——時代じだい時代じだいゆえ、教育しつけはもういたって簡単かんたんなもので、学問がくもん読書よみかき習字てならいまた歌道かどうとおり、すべて家庭かていおさめました。
が、お光は一言もあらそわぬ。やっと十五になるかならぬの小腕で、鰻をとったり、網を張ったり、せっせと働いて居る。其上夜も少し暇さえあると、先生に書いて貰った手本を出して、習字てならいをする。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)