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羽振
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はぶり
ふりがな文庫
“
羽振
(
はぶり
)” の例文
才気と
羽振
(
はぶり
)
にまかせて、随分あぶない利得を
窺
(
うかが
)
ったり、気は弱いくせに、
傲岸
(
ごうがん
)
に人を見たり、世間を
弄
(
もてあそ
)
ぶ
質
(
たち
)
の良人を、程よく締めて来た内助だった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
國「新参者のくせに、殿様のお気に入りだものだから、此の節では増長して大層お
羽振
(
はぶり
)
が
宜
(
い
)
いよ、奥向を守るのは
私
(
わたし
)
の役だ、部屋へ帰って寝てお仕舞い」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
町は一丁目から五丁目までありますが、二丁目から三丁目までに
青楼
(
せいろう
)
があり、大きな二階三階が立ち並んでいて、土地で
羽振
(
はぶり
)
のよいのはその青楼の主人たちです。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
かつ、文人の集まる席へ案内されても滅多に顔を出さなかった。尾崎と一緒に下宿して一つ鍋のものを突ッついた仲でありながら、文壇の
羽振
(
はぶり
)
が
宜
(
よ
)
くなると忽ち裏切してしまった。
美妙斎美妙
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
その頃
羽振
(
はぶり
)
をきかせてゐた堺衆の一人が催しの茶会に招かれて往つたことがあつた。
茶話:10 昭和三(一九二八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
翔
(
かけ
)
り翔る夕焼つばめ
幾羽
(
いくは
)
つばめ
羽振
(
はぶり
)
疾
(
はや
)
けば
裂尾
(
さきを
)
のみ見ゆ
雀の卵
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
城内で
羽振
(
はぶり
)
のきく若公卿に取り入ろうと
胸算
(
むなざん
)
をとったが、それもあまり支配者を出しぬく形になるので、とにかく
蒼惶
(
そうこう
)
として起き抜けに代官屋敷へやってきたわけ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
奥様のない
家
(
うち
)
のお妾なればお
羽振
(
はぶり
)
もずんと
宜
(
よろ
)
しい。
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
お武家様にしてみれば、江戸はなおさら
羽振
(
はぶり
)
のいい土地。同じ編笠をかぶるにしても、刀の差しよう、
髷
(
まげ
)
の
結
(
ゆ
)
い方まで、どこか違っておりますので、見る目もなんとなく頼もしゅうございます。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
振
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
“羽振”で始まる語句
羽振菊蔵