たた)” の例文
旧字:
訴訟用から僕は此家に出入することとなり、僕と里子は恋仲になりました、手短に言いますが、半年たたぬうちに二人ふたりは離れることの出来ないほど、のぼせ上げたのです。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
見よう見真似に娘までが、お勢の方を顧みて、これもまた嘲けるようにほほと笑う。お勢はおそろしく赤面してさも面目なげに俯向いたが、十分もたたぬうちに座舗ざしきを出てしまッた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
僧が去って、五日とたたぬうちにこの村で不幸があった。
(新字新仮名) / 小川未明(著)