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紛擾
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ごたごた
ふりがな文庫
“
紛擾
(
ごたごた
)” の例文
私は町の団体の暗闘に
就
(
つ
)
いて多少聞いたこともあるが、そんなことをここで君に話そうとは思わない。ただ、祭以前に
紛擾
(
ごたごた
)
を重ねたと言うだけにして置こう。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「どうしたというんだろう。」と、母親は会社の
紛擾
(
ごたごた
)
から引き続いて、心配事ばかり多い弟の体を気遣った。
足迹
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
給料の支払が
何日
(
いつ
)
でも翌月になるとか云ふ噂、職工共の
紛擾
(
ごたごた
)
が珍しくなく、
普通
(
あたりまへ
)
の四頁の新聞だけれど、広告が少くて第四面に
空所
(
あき
)
が多く、活字が足らなくて仮名許り沢山使ふから
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
貸座敷、待合茶屋、芸者家などの亭主と客との間もまた同じことで、此両者の対談する場合は、必ず女を中心にして甚気まずい
紛擾
(
ごたごた
)
の起った時で、然らざる限り対談の必要が全くないからでもあろう。
濹東綺譚
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お銀は
萌黄
(
もえぎ
)
の大きな風呂敷包みを夜六畳の方へ持ち込むと、四ツ谷で聞いて来たといって、先に縁づいていた家の、その後の
紛擾
(
ごたごた
)
などを話して
蒼
(
あお
)
くなっていた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
▼ もっと見る
この日は、町に
紛擾
(
ごたごた
)
のあった後で、何となく人の心が穏かでなかった。六時頃に復た本町の角へ出て見た。「ヨイヨヨイヨ」という掛声までシャガレて「ギョイギョ、ギョイギョ」と
物凄
(
ものすご
)
く聞える。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
小野が少し食べ酔って管を
捲
(
ま
)
いたくらいで、九時過ぎに一同無事に引き揚げた。叔母と兄貴とは、
紛擾
(
ごたごた
)
のなかで、長たらしく挨拶していたが、出る時兄貴の足はふらついていた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
そして
紛擾
(
ごたごた
)
する病室を出ると、いきなり帽子を取って外へ出て行った。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
帰って見ると、店が何だか
紛擾
(
ごたごた
)
していた。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
“紛擾”の意味
《名詞》
揉めること。
(出典:Wiktionary)
紛
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
擾
漢検準1級
部首:⼿
18画
“紛”で始まる語句
紛
紛失
紛々
紛糾
紛紜
紛乱
紛失物
紛雑
紛争
紛雜