“紅霞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうか83.3%
べにがすみ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるかぎり展開みひらかれた麥畑をの色にして、岡を越え、河に絶たれては打ちつづく桃の花の眺めは、紅霞こうかといふ文字はこれから出て、此野を吹く風が
(旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
朝日が日向灘ひゅうがなだからのぼってつの字崎の半面は紅霞こうかにつつまれた。茫々ぼうぼうたる海のはては遠く太平洋の水と連なりて水平線上は雲一つ見えない、また四国地しこくじが波の上にあざやかにえる。
鹿狩り (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
樹海の緑は去年のままで、黒く鉄のように錆びていたが、間もなく新鮮な今年の葉が、新緑をみなぎらせるに違いない。ところどころに紅霞べにがすみがあった。桃でなければ山桜であろう。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)