りょう)” の例文
彼は計画どおり三カ月のりょうを蓄えて上京したけれども、坐してこれを食らう男ではなかった。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
しかし、げにもこれはおかしな奇現象で、官はわざわざ、この賊巣ぞくそうへ遠くから、武器、武人、りょうを送って、そのおごりをいよいよ誇らすような結果をみてしまったわけである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これは明らかな事実で、これを威張っておって正宗の剣や弓や甲冑でおれば、支那、印度インドと同じ運命に出遭であう。これが孫子そんしのいわゆるりょうは敵に依る、敵の兵器を以て敵を打つというのである。
吾人の文明運動 (新字新仮名) / 大隈重信(著)