管轄かんかつ)” の例文
寺の管轄かんかつを受けて居る人民は寺に納め、地方官に管轄されて居る人民は地方官に納めるのです。地方には「ゾン」というものがある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
西日本三十三ヶ国の秤のつかさなる京都のしん善四郎と並んで、互に侵すことなく六十余州の権衡を管轄かんかつしました。
何濤かとうは、奉行の手から一札の公文を授けられた。管轄かんかつちがいの他県へ出るので、役署と役署の交渉がる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
でも、おそらくあの人はただ代表であそこに出ていたんだわ。たいてい役人たちはたがいに代表し合っていて、そのためにこの役人、あの役人というふうにそれぞれの管轄かんかつ
(新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
抽斎はこの詩を作ってから三年ののち弘化こうか元年に躋寿館せいじゅかんの講師になった。躋寿館は明和めいわ二年に多紀玉池たきぎょくち佐久間町さくまちょうの天文台あとに立てた医学校で、寛政かんせい三年に幕府の管轄かんかつに移されたものである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
近所には別のあおぶくれの看護婦が、しきりに編物をしていたが、彼女は編物趣味の時間を楽しんでいるわけであって、管轄かんかつちがいのベッドに寝ている私の立居振舞たちいふるまいについては、まったく無関心だった。
柿色の紙風船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
管轄かんかつの警察署に留置するには、あまりに大物おおものだからです。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
千住の先は江戸の町奉行の管轄かんかつでなく、いわば平次は縄張違いですが、この老御用聞を救ってくれるのは、功名に恬淡てんたんな平次の外にはありそうもなかったのです。
で華族に管轄かんかつされて居る平民のほかにまた政府へ直接に属して居る人民も沢山ある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
でも、今日はのがれても、いつかは必ず官憲はあなたを不問にしておきますまい。——梁山泊の軍勢が、みすみす自分らの管轄かんかつ下に、こんな大騒動を起したのです。いわば彼らの落度になる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「何の用か用だけを聞いておけ。ここは守備隊の管轄かんかつじゃねえんだからな」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)