“箕坐(あぐら)” の例文
同窓生の話に能(よ)くある事で、昨夜、北の新地に遊んでなんと云うような事を云出(いいだ)そうとすると、私は態(わざ)と其処(そこ)を去らずに大箕坐(あぐら)をかいてワイ/\とその話を打消し
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「京都という所は、いやに寒い所だな」と宗近(むねちか)君は貸浴衣(かしゆかた)の上に銘仙(めいせん)の丹前を重ねて、床柱(とこばしら)の松の木を背負(しょっ)て、傲然(ごうぜん)と箕坐(あぐら)をかいたまま、外を覗(のぞ)きながら、甲野(こうの)さんに話しかけた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
平生(ふだん)なれば大広間、溜(たまり)の間、雁の間、柳の間なんて、大小名の居る処で中々喧(やか)ましいのが、丸で無住のお寺を見たようになって、ゴロ/″\箕坐(あぐら)を掻(かい)て、怒鳴る者もあれば
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
宗近君は箕坐(あぐら)のまま旅行案内をひろげる。雨は斜(なな)めに降る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)