端然ちゃん)” の例文
紺地の素袍すおうに、烏帽子えぼしを着けて、十三げん端然ちゃんと直ると、松の姿にかすみかかって、琴爪ことづめの千鳥がく。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
二人はテーブルを距てて端然ちゃん向合むきあいに坐って、「お入りなさい」どうも種々いろいろな芸当をする奴等だ。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
綾子は後向うしろむきにて顔は見えず、片手を卓子テエブルに、片手を膝に、端然ちゃんと澄まして、敵の天窓あたま瞰下みおろしたり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
民弥はくつろぎもしないで、端然ちゃんとしながら
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)