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たてしな
ふりがな文庫
“
立科
(
たてしな
)” の例文
湖水の
彼方
(
むこう
)
に連らなるのは信濃の名山八ヶ岳、
右手
(
めて
)
に独り聳えているのは富士によく似た
立科
(
たてしな
)
山、八ヶ岳
颪
(
おろし
)
が吹くと見え、裾野の枯草皆
靡
(
な
)
びき、湖水の水さえ浪立って見える。
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
やまやという感心もせぬ旅宿に
昼餐
(
ちゅうさん
)
したため、白馬山におくられ、犀川よぎり、
小諸
(
こもろ
)
のあたり
浅間
(
あさま
)
山を
飽
(
あ
)
かず眺め、八ヶ岳、
立科
(
たてしな
)
山をそれよと指し、
落葉松
(
からまつ
)
の赤きに興じ、
碓氷
(
うすい
)
もこゆれば
雪の武石峠
(新字新仮名)
/
別所梅之助
(著)
立科
(
たてしな
)
山の、
悠
(
ゆ
)
ったりと緩やかな傾斜が、いかにも情緒的の柔らかさで、雲の中へ溶けている、それらの山々を浮かせて、白銀のような高層の雲が、あざやかな球体をして、幾重にも
累
(
かさ
)
なって
谷より峰へ峰より谷へ
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
諏訪の盆地は隠れて見えず、
鉢伏
(
はちぶせ
)
と
立科
(
たてしな
)
が後ろから
覗
(
のぞ
)
き、
伊奈
(
いな
)
と
筑摩
(
ちくま
)
の
山巒
(
さんらん
)
が左右に走る。遠くは
飛騨境
(
ひだざかい
)
の、槍、穂高、乗鞍等を雲際に望むところ。近くは
犀川
(
さいがわ
)
と、天竜川とが、分水界をなすところ。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
茂兵衛 わしの親方の名は
立科
(
たてしな
)
磯右衛門と申します。
一本刀土俵入 二幕五場
(新字新仮名)
/
長谷川伸
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
科
常用漢字
小2
部首:⽲
9画
“立科”で始まる語句
立科山