“立初”の読み方と例文
読み方割合
たちそ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
種彦は何という訳もなくかわら焼くけむりも哀れに橋場今戸はしばいまどの河岸に立初たちそめる秋の風情の尋ねて見たく
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
私が初めて札幌に行つたのは明治四十年の秋風の立初たちそめた頃である。
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
首尾の松の釣船つりぶね涼しく椎木屋敷しいのきやしき夕蝉ゆうせみ(中巻第五図)に秋は早くも立初たちそめ、榧寺かやでら高燈籠たかとうろうを望む御馬屋河岸おんまやがし渡船とせん(中巻第六図)には托鉢たくはつの僧二人を真中まんなかにして桃太郎のやうなる着物着たる猿廻さるまわ
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)