突懸つッかか)” の例文
と一ツ当って見ると、おれ達は裸で泳がい……聞くだけ野暮だ、と突懸つッかかり気味に
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いや神通が切れた、郷屋敷田圃たんぼ堤防つつみが崩れた、牛のふちから桜木町へ突懸つッかかる、四十物町が少し引くかと思うと、総曲輪がうみだという。それに、間を置いちゃあ大雨ですから市中はいくさです。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
往来ゆききには突懸つッかからず、ひょろついた揚句が大道へ筋違すじかいに寝て、捨鐘を打てば起きてくまで、当障あたりさわりはないからであったに、そのは何と間違ったか、門附の天窓あたま束髪たばねがみのまま砕けて取れよう
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)