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移転
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ひっこし
ふりがな文庫
“
移転
(
ひっこし
)” の例文
旧字:
移轉
『……しかと、わからんが、もう
移転
(
ひっこし
)
の荷を、ぼつぼつ本所へ送っているのは事実だ。然し吉良
父子
(
おやこ
)
が移った様子はまだないらしい』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「僕は、なにしろ、
蟹
(
かに
)
の
缶詰
(
かんづめ
)
で失敗したから、何にもない。洋服が一着あるのだけれど、
移転
(
ひっこし
)
の金が足りなかったから、
質
(
しち
)
に入れてしまった。」
遠藤(岩野)清子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「何だねじゃないよ、さっき伯母さんが、ちゃんと近所へ御挨拶をして
移転
(
ひっこし
)
をしておしまいじゃないか」
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「タヌ君、いくらなんでもこの
移転
(
ひっこし
)
荷物のままでは、この崖はのぼれない。この中にある雑品はいずれ僕が弁済することにして、とにかくここへ放棄するから悪しからず」
ノンシャラン道中記:07 アルプスの潜水夫 ――モンブラン登山の巻
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
相手に軍法話、とっくりして見たいと思っていましたよ。それではお進めに従ってしばらくの間岩石ヶ城でご厄介になることにしましょうかな。……才蔵それでは
移転
(
ひっこし
)
じゃ
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
されば表通り軒並の茶屋はいずれも普請を終って今が丁度
移転
(
ひっこし
)
の
最中
(
さいちゅう
)
と見える
家
(
うち
)
もあった。
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「サア上って下さい、
移転
(
ひっこし
)
早々で取乱して居ますが、どうぞ二階へ」
誘拐者
(新字新仮名)
/
山下利三郎
(著)
城も城であるが、より以上、信長の性急な
移転
(
ひっこし
)
で、目ざましく促進されたのは、新しい城下町の
勃興
(
ぼっこう
)
だった。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そんなことを思う傍らで、まだ
移転
(
ひっこし
)
の日のつづきを思い出しているのだった。翌日に着いた泡鳴の荷物は、荷車に二台の書籍と、あとは
夜着
(
よぎ
)
と、鉄の
手焙
(
てあぶ
)
りだけだった。
遠藤(岩野)清子
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「
炯眼
(
けいがん
)
だな。……だが、その炯眼にしては、まるで無用な、時候見舞だの、
移転
(
ひっこし
)
の
報
(
し
)
らせだの、質屋のものだの、つまらん物まで、ごったに交じっているじゃないか」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“移転”の意味
《名詞》
移 転(いてん)
住居などをほかに移すこと。
物事が、他の状態へ移り変わること。
権利や財産を他に移すこと。
(出典:Wiktionary)
移
常用漢字
小5
部首:⽲
11画
転
常用漢字
小3
部首:⾞
11画
“移転”で始まる語句
移転先
移転祝
移転車