“缶詰”のいろいろな読み方と例文
旧字:罐詰
読み方割合
かんづめ90.0%
かんづ10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「大蝶」はその町でいちばん大きく貝の缶詰かんづめ工場を経営してい、漁師たちの採る貝を沖で買い取るために、大蝶丸という船を持っていた。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「僕は、なにしろ、かに缶詰かんづめで失敗したから、何にもない。洋服が一着あるのだけれど、移転ひっこしの金が足りなかったから、しちに入れてしまった。」
遠藤(岩野)清子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
咄喊とっかんはこのよくせきをせんじ詰めて、煮詰めて、缶詰かんづめにした声である。死ぬか生きるか娑婆しゃばか地獄かと云うきわどい針線はりがねの上に立ってぶるいをするとき自然と横膈膜おうかくまくの底からき上がる至誠の声である。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)