うす)” の例文
久保町の豆腐屋定助が商売柄だけに早起きをして、豆腐のうすいていると、まだ薄暗い店先から一人の女が転げるように駈け込んで来た。
半七捕物帳:54 唐人飴 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
サギをほうきを持つ役とし、カワセミを御料理人とし、スズメをうすく女とし、キジを泣く役の女として、かように定めて八日八夜というもの遊んでさわぎました。
天智てんじ天皇のみ代だけについて見ても「このとしみずうすを造りかねわかす」とか「はじめ漏剋ろうこくを用う」とか貯水池を築いて「水城みずき」と名づけたとか、「指南車」「水臬みずばかり」のような器械の献上を受けたり
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
下女は下女でうすのような尻を振立ふりたてて縁側えんがわ雑巾ぞうきんがけしている。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)