百韻ひゃくいん)” の例文
その多数な「歌仙かせん」や「百韻ひゃくいん」のいかなる部分を取って来ても、そこにこの「放送音画」のシナリオを発見することができるであろう。
ラジオ・モンタージュ (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
一、えき源氏げんじ、七十二候などその外種々の名称あれども多くは空名に過ぎず。実際に行はるる者は歌仙かせんを最も多しとし、百韻ひゃくいんこれに次ぐ。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
こうして百韻ひゃくいんなり五十韻まで歌い連ねてゆくのだった。文台の執筆者は巻に記して、後で披講ひこうする。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「夏の夜は短うおざる。あまけては、百韻ひゃくいんの成らぬまに、夜が明けてしまいましょう」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜は、島へ上がって、御島神社みしまじんじゃの神官治部大輔じぶたゆうの社家に泊った。その晩、園阿えんあと治部大輔と三人して、百韻ひゃくいん連歌れんがを試みたが、その席で、光秀がきょう舟中の作というのを、そっと園阿に示した。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
当夜、連歌師れんがし紹巴じょうはなどをまじえて百韻ひゃくいんを催した席でも
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)