“白粉焼”のいろいろな読み方と例文
旧字:白粉燒
読み方割合
おしろいや50.0%
おしろいやけ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昔は金瓶楼きんべいろう小太夫こだゆうといわれた蘿月の恋女房は、綿衣ぬのこ襟元えりもと手拭てぬぐいをかけ白粉焼おしろいやけのしたしわの多い顔に一ぱいの日を受けて
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
いや勇之助が三歳の時、たった一遍、親だと云う白粉焼おしろいやけのした女が、尋ねて来た事がありました。しかしこれは捨児を種に、悪事でもたくらむつもりだったのでしょう。
捨児 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
お浜の眼には、恥というものを、何処どこかに置き忘れて来たような、およつの白粉焼おしろいやけのした顔が、はっきり浮ぶのでした。
芳年写生帖 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
なかなかいい容貌きりょうである。鼻筋の通った円顔は白粉焼おしろいやけがしているが、結立ゆいたての島田の生際はえぎわもまだ抜上ぬけあがってはいない。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)