)” の例文
決して一直線に付いて居るのでなくって山のうねうねとねくって居るところをめぐり廻って、あるいはあがりあるいはさがって行きますので
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
白い吹雪が大原の中を、点々と飛ぶ、大きくねる波系が、白くざわざわと、金剛杖に掻き分けられて、裾に靡く、吹雪は野菊の花で、波系はすすきの穂である。
雪中富士登山記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
雪のを吹いて、遠くはこんもりと黒く茂った森、柔かい緑の絨氈じゅうたんねらせる水成岩の丘陵、幾筋かの厚襟あつえりをかき合せたカスケード高原の上に、裳裾もすそを引くこと長く
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
ねりに畝ねって、頭を尖らせ、裾をひろげて乱立するように、強い線で太い輪廓を劃した立体が、地球の心核を、無限の深さからつかみ上げてすっくと突っ立っているのである
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)