へき)” の例文
あるはかなかからは、木棺内もくかんない死體したいむねのあたりに、まるぎよくつくつたへきといふものや、くちへんからはせみかたちをしたぎよくかざりなどがました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
今の歐羅巴の美術は大抵沒理想派のたまものなり。沒理想派の賜をばわれ受けて、沒理想派の論をばわれ斥く。さればへきを留めてかへすを我山房のはかりごととするなり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
説郛と学海類篇とには、著者の名を宋鄭景璧そうのていけいへきとしてあり、古今説海と稗海とには宋鄭景望そうのていけいばうとしてある。恐くは同一の書で、へきばうとの名を殊にしてゐるのは、一は是にして一は非であらう。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)