おつつ)” の例文
云わば我々陰陽おんようの道にたずさわる者は、そう云うまどえる魂を、おつつの正道に引戻してやろうと云うわけなのだ。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
……この夢ともおつつとも知れぬ限りない時のは一体いつまで続くと云うのじゃろうか? これは、見果てなき常世とこよの夢じゃ。そうじゃ、儂は見果てなき常世の夢に生きている。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
今ではこうしてこの竹の里で、儂自身が夢になってしもうたような気がする……おつつの影はみな遠い昔の夢のように儂の心から薄れて行ったのじゃ。……物皆が儂の心から次第にうしなわれて行く。
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)