獨語ひとりご)” の例文
新字:独語
『横笛、横笛』、件の武士は幾度か獨語ひとりごちながら、おもむろに元來し方に歸り行きぬ。霞の底に響く法性寺ほふしやうじの鐘の聲、初更しやかうを告ぐる頃にやあらん。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
そのまづしさをるまゝに、おもはず獨語ひとりごって、このマンチュアでどくれば、すぐにもいのちらるれども、しもどくしければりさうなのは此奴こいつめ、とおもうたが、今日けふあるらせであったまで。