獅噛面しかみづら)” の例文
室内しつない一面いちめん濛々もう/\としたうへへ、あくどい黄味きみびたのが、生暖なまぬるつくつて、むく/\あわくやうに、……獅噛面しかみづら切齒くひしばつた窓々まど/\の、隙間すきま隙間すきま天井てんじやう廂合ひあはひから流込ながれこむ。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……かんばしい落葉の香のする日の影を、まともに吸って、くしゃみが出そうなのを獅噛面しかみづら
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
獅噛面しかみづらを後へ引込ひっこめて目を据える。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)