“狂水”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きちがいみず50.0%
きょうすい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二杯三杯とかさなるにつれて、遠慮も次第になくなるとこへ、狂水きちがいみずのまわるのが、血の燃ゆるがごとき壮佼わかもの、まして渾名あだなを火の玉のほてりに蒸されて、むらむらと固る雲、額のあたりが暗くなった。
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
拳ぐらいで騒ぎが静まりゃいんですが、酔が廻ると火の玉め、どうだ一番相撲を取るか、とやせッぽちじゃありますがね、狂水きちがいみず総身そうみへ廻ると、小力が出ますんで、いきなりそのほうきの柄を蹴飛けとばして
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「酒は狂水きょうすいという、頭のよい人をさえあやまらせる。ましてや、おまえのような低能児ていのうじがしたしめば、もう一にんまえの人間にはなれない。わしの見ている前ですてておしまい」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)