“牛輦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うしぐるま66.7%
くるま33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牛輦うしぐるまわだちは、御所の裏門をきしみ出るなり、石を噛み、泥濘ぬかるみかしいで、ぐわらぐわらと揺れ進んで行くのだった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
起つと共に、裏門へ通じる道のわかれに、ぐわらぐわらと牛舎うしやの方から一輛の牛輦うしぐるまが引出されて来た。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
車寄くるまよせには、誰彼の参内の諸卿しょけい牛輦くるまが、雑鬧ざっとうしていた。舎人とねりや、牛飼たちが、口ぎたなく、あたりの下に争っている。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
箭四郎やしろう、箭四郎」供待ちへ、こう呼びたてて、範綱は、あわただしく牛輦くるまの裡へかくれた。そして、揺られゆく途々みちみちに、ふとまた、不安なものを感じてきた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)