“うしぐるま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
牛車77.8%
牛輦11.1%
太平車5.6%
牛馬舎5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五分ばかりたった後、僕等はもうO君と一しょに砂の深いみちを歩いて行った。路の左は砂原だった。そこに牛車うしぐるまわだちが二すじ、黒ぐろと斜めに通っていた。
蜃気楼 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
起つと共に、裏門へ通じる道のわかれに、ぐわらぐわらと牛舎うしやの方から一輛の牛輦うしぐるまが引出されて来た。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
角な荷梱にごり十箇。それには、大名府の役署に命じて、十りょう太平車うしぐるまを出させる。また軍兵のほか、軍部から力者十人を選ばせて、一輛一人ずつを配して付ける。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「けれど条件がございます。——物々しき官用の太平車うしぐるまや旗などは廃し、お贈り物は、すべて人の担げるほどな行嚢つつみにあらため、護衛兵の力者もみなただの強力ごうりきに仕立てなければいけません」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
伯父の鳥羽蔵とばぞうという者は、前は貧しい百姓であったが、縁にすがって、頭殿に願い、六条の館に召使われる身となって、合戦の日までは、中門の牛馬舎うしぐるまをあずかり、牛飼頭うしかいがしらとして
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)