牛乳ちゝ)” の例文
「なんぼ広い紐育のまちだつて、まさか牛乳ちゝの絞れねえ牝牛に大枚一万四千弗もおツり出す馬鹿者も御座りましねえからの。」
其処そこの篠田さんナ、彼様あんな不用心な家見たことがいぜ、暗いうちに牛乳ちゝを配るにナ、表の戸を開けてなかへ置くのだ、あれでく泥棒が這入はひらねエものだ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
部屋に錠をおろして置いて暗い階段を三つくだる。入口いりくちを出て台所の硝子戸がらすどをコツコツ遣つて見たがだマリイは起きて居ない。𤍠い珈琲キヤツフエ牛乳ちゝとをすゝつてく事は出来なかつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
牛乳ちゝを呼ぶ夜霧の駅は軽井沢