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無辺際
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むへんざい
ふりがな文庫
“
無辺際
(
むへんざい
)” の例文
むしろ
行住座臥
(
ぎょうじゅうざが
)
が念仏の中に在るともいうべきで、
百万遍
(
ひゃくまんべん
)
はおろか、
無辺際
(
むへんざい
)
の念仏であります。しかしそれは数のことではなく、ただの繰返しではありません。
益子の絵土瓶
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
しかしその古ピアノは、いかに古くいかに不具であろうとも、クリストフにとっては最良の友であった。それは音楽の
無辺際
(
むへんざい
)
な世界を子供に開き示してくれた。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
そしてかれがまなざしを、
無辺際
(
むへんざい
)
の境からたぐりよせて集中したとき、それは左手からきかかって、かれの前の砂地を通りすぎる、あの美しい少年なのであった。
ヴェニスに死す
(新字新仮名)
/
パウル・トーマス・マン
(著)
それでも、
縹渺
(
ひょうびょう
)
と
無辺際
(
むへんざい
)
に広がっている海を、未練にももう一度見直さずにはいられなかった。
俊寛
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
蒼白
(
あおじろ
)
く
面高
(
おもだか
)
に
削
(
けず
)
り
成
(
な
)
せる彼の顔と、
無辺際
(
むへんざい
)
に浮き出す薄き雲の
翛然
(
ゆうぜん
)
と消えて入る大いなる
天上界
(
てんじょうかい
)
の間には、一塵の眼を
遮
(
さえ
)
ぎるものもない。反吐は地面の上へ吐くものである。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
無窮に
無辺際
(
むへんざい
)
に円く円く遥かに。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
無辺際
(
むへんざい
)
の空間には、地球より大きな火事がところどころにあって、その火事の報知が
吾々
(
われわれ
)
の眼に伝わるには、百年もかかるんだからなあと云って、神田の火事を馬鹿にした男である。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
帆が
辷
(
すべ
)
る
無窮
(
むきう
)
に、
無辺際
(
むへんざい
)
に。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
無
常用漢字
小4
部首:⽕
12画
辺
常用漢字
小4
部首:⾡
5画
際
常用漢字
小5
部首:⾩
14画
“無辺際”で始まる語句
無辺際空