無尽蔵むじんぞう)” の例文
旧字:無盡藏
それから、いろいろあちらの文明ぶんめいはなしや、まだひとのたくさんゆかないような土地とちで、たからや、めずらしいものが無尽蔵むじんぞうにあるはなしなどをきました。
青いランプ (新字新仮名) / 小川未明(著)
無尽蔵むじんぞうともいうべき詩句に、彼女への讃美さんびの情をたくしては、それを、どこかしら不自然でもあれば真剣しんけんでもある感激かんげきをもって、彼女に朗読して聞かせる。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
すずのようなものや石油や、石炭が無尽蔵むじんぞうにあって、それを使う方法を絶えず研究していたからです、あなた方はこの建物や街の様式を御覧になって気付かれたかも知れないが
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
黒雲に足がえて、青草を踏み分けるような勢いで無尽蔵むじんぞうに鼻を鳴らしてくる。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しかしどうにもしかたがなくなったとき、目の前に無尽蔵むじんぞうにある海水を、おわんに半分ぐらい飲んだ。ずいぶんらんぼうなことだが、そうするとおなかがぐうっと鳴りだして、すぐおつうじがある。
無人島に生きる十六人 (新字新仮名) / 須川邦彦(著)
大宋たいそうの下、英雄は無尽蔵むじんぞうだな。よきにいたせ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)