焚殺ふんさつ)” の例文
関羽は千五百をひきいて予山にひそみ、敵軍の通過、半ばなるとき、後陣を討って、敵の輜重しちょうを襲い、火をかけて焚殺ふんさつせられよ。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ドグラ・マグラの原稿からこの狂人焚殺ふんさつの絵を見ておいでになるうちに、眼ざめかけて来ました貴方御自身の潜在意識が、只今、貴方を導いて
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「恵林寺の某という禅僧は、織田勢の手で一山の僧と共に焚殺ふんさつされたが、そのとき烈火の中にあって、心頭を滅却すれば火もまた涼し、といったそうだ」
また、フィリップ三世が巴里パリー中の癩患者を焚殺ふんさつしたという事蹟を聞いて、六代後の落魄したベルトランが、今度は花柳病者に同じ事をやろうとしたそうだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それに連れて眼の前に惨酷むごたらしい『狂人焚殺ふんさつ』の絵額や、ニコニコしている斎藤博士の肖像や、蒼白い、真面目な若林博士や、緑色に光る大卓子テーブル
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
眼をふさいで時のうしおさまたげる利己心の亡者どもは、春秋の落葉と共に焚殺ふんさつさるるもぜひあるまい。——尊林坊、その他の法師衆、悔ゆるなよ。ではおさらば
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
盤蛇谷ばんだこく三万の焚殺ふんさつと共に、この瀘水でも多くの味方を失い敵兵を殺していた。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)