瀬戸際せとぎは)” の例文
御樣子ごやうすせらるゝ、蒋生しやうせいいのち瀬戸際せとぎはよわて、たまりかねて、「お慈悲じひ、お慈悲じひかへります、おかへください。」とたらに叩頭おじぎをするのであつた。
麦搗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
無意識の芸術的衝動だけは案外あんぐわい生死の瀬戸際せとぎはにも最後の飛躍をするものだからね? 辞世の歌で思ひ出したが
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
でも感情に溺れはしません。またこの即答の針でもつてあなたをもあぶな瀬戸際せとぎはから守つて差上げるのです。
「そんな生命いのち瀬戸際せとぎはで」
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)