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漫罵
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まんば
ふりがな文庫
“
漫罵
(
まんば
)” の例文
そこで彼らは、この
機
(
しお
)
とばかり、まわりに見える弥次馬へも、演舌するような口調で、足利若御料の周囲を
漫罵
(
まんば
)
したあげくに
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
……言葉は俺の方が
上手
(
じょうず
)
だが、貴様もそんなことを言ったな。けれども貴様、それは
漫罵
(
まんば
)
だ。貴様はいったい何を提唱した。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
国際的通有性の濃い性器に関する
漫罵
(
まんば
)
の言葉も多分に含まれてゐたことだらうが、やがて双方が次第に興奮して来て
少年
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
筠庭は
素
(
もと
)
漫罵
(
まんば
)
の
癖
(
へき
)
がある。五郎作と同年に歿した
喜多静廬
(
きたせいろ
)
を評して、性質風流なく、祭礼などの繁華なるを見ることを好めりといっている。風流をどんな事と心得ていたか。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
街の悪童の
漫罵
(
まんば
)
の中に、
泥酔
(
でいすい
)
した父親を背負って帰る屈辱感が、ベートーヴェンの負けじ魂を一層
頑
(
かたくな
)
なものにし、
荊
(
いばら
)
の道を渋面作って踏み破る最初のスタートになったのであろう。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
▼ もっと見る
それも平生吾輩が彼の
背中
(
せなか
)
へ乗る時に少しは好い顔でもするならこの
漫罵
(
まんば
)
も甘んじて受けるが、こっちの便利になる事は何一つ快くしてくれた事もないのに、小便に立ったのを馬鹿野郎とは
酷
(
ひど
)
い。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
きょう馬から落ちたのは、わざとしたので、
金瘡
(
きんそう
)
が破れたのではない。曹仁が
漫罵
(
まんば
)
の計を逆用して、急に血を吐いた真似をして見せたのだ。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
検疫官は絵島丸が残して行った
白沫
(
はくまつ
)
の中で、腰をふらつかせながら、笑い興ずる群集にまで幾度も頭を下げた。群集はまた思い出したように
漫罵
(
まんば
)
を放って笑いどよめいた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
その
漫罵
(
まんば
)
と人々の意地悪さには、さすがの武大も耐えかねた。金蓮をつれて、とうとう生れ故郷を逃げ出し、隣県の紫石街に小世帯を持って、じぶんは毎日、揚げ
饅頭
(
まんじゅう
)
を売りに歩いていたものだった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“漫罵”の意味
《名詞》
むやみに悪口を言うこと。
(出典:Wiktionary)
漫
常用漢字
中学
部首:⽔
14画
罵
常用漢字
中学
部首:⽹
15画
“漫罵”で始まる語句
漫罵愚弄