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滅失
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めっしつ
ふりがな文庫
“
滅失
(
めっしつ
)” の例文
そう思いつめると、今は官兵衛の生への
執着
(
しゅうじゃく
)
も日毎にうすくなった。心のどこを探しても、
滅失
(
めっしつ
)
以外のものが見出し難いここちになった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
生涯にわたる
傷魂
(
しょうこん
)
の深手——
懺愧
(
ざんき
)
と
痛涙
(
つうるい
)
と
滅失
(
めっしつ
)
のうめきを、このときの一
声
(
せい
)
にふり絞って、かれは、腰をぬかしてしまった。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この人間は、自己の社会的な地位から転落して、すべてに
滅失
(
めっしつ
)
した時に、
仏陀
(
ぶっだ
)
の救いとか、法悦の境というものがあることまで、見失ってしまったに違いない。
宮本武蔵:07 二天の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
急に世の中のすべてのものに光がなくなって、元のような——いや今までにない
滅失
(
めっしつ
)
に心が
囚
(
とら
)
われた。
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あり得ぬことと嘆き沈んで、
滅失
(
めっしつ
)
に囚われてしまうような不覚者は侍女のなかにもいなかった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
早くも噂の伝わった江戸の町々の人目に見まもられながら、芝の田村右京太夫の邸へと、真っ暗な
滅失
(
めっしつ
)
を、
粛々
(
しゅくしゅく
)
と踏んで、かなしくも何処かの橋を、渡っている頃なのであった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は一つの
滅失
(
めっしつ
)
にぶつかった。それは今、自分が飯をもらっている蜂須賀小六にである。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこへ、悪来と
夏侯淵
(
かこうえん
)
に扶けられた曹操が、馬の鞍に抱えられて帰ってきたので、全軍の士気は墓場のように
銷沈
(
しょうちん
)
してしまい、
滅失
(
めっしつ
)
の色深い陣営は、旗さえ朝露重たげにうなだれていた。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“滅失”の意味
《名詞》
滅 失(めっしつ)
滅び失せること。
(法律)法律行為の客体の全部又は一部が、当該法律行為の存続する期間において、毀損するなどにより、目的とする用途を供しなくなり、かつ、その回復が見込まれないこと。
(出典:Wiktionary)
滅
常用漢字
中学
部首:⽔
13画
失
常用漢字
小4
部首:⼤
5画
“滅”で始まる語句
滅多
滅
滅入
滅相
滅法
滅茶滅茶
滅茶苦茶
滅亡
滅茶
滅茶々々