“めっしつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
滅失100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
急に世の中のすべてのものに光がなくなって、元のような——いや今までにない滅失めっしつに心がとらわれた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あり得ぬことと嘆き沈んで、滅失めっしつに囚われてしまうような不覚者は侍女のなかにもいなかった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
早くも噂の伝わった江戸の町々の人目に見まもられながら、芝の田村右京太夫の邸へと、真っ暗な滅失めっしつを、粛々しゅくしゅくと踏んで、かなしくも何処かの橋を、渡っている頃なのであった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)