“温(あたヽ)” の例文
幾十年と無く毎朝(まいあさ)焚(た)き籠(こ)めた五種香(しゆかう)の匂(にほひ)がむつと顔を撲つ。阿母さんが折々一時間も此処(こヽ)に閉ぢ籠(こも)つて出て来ぬ事がある丈に、家中(うちヾう)で此(この)内陣計りは温(あたヽ)かい様(やう)ななつかしい様な処だ。
蓬生 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)