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浸々
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しみじみ
ふりがな文庫
“
浸々
(
しみじみ
)” の例文
いや、お気に
障
(
さは
)
りましたらお
赦
(
ゆる
)
し下さいまし。貴方とは
従来
(
これまで
)
浸々
(
しみじみ
)
お話を致した事もございませんで私といふ者はどんな人物であるか、御承知はございますまい。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
アノ約束の辛い事が今更のように
浸々
(
しみじみ
)
と身に
徹
(
こたえ
)
たけれども仕方がない
幽霊塔
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
たとい唐の
毗陵
(
びりょう
)
の
堪然
(
たんねん
)
の
輔行弘決
(
ぶぎょうぐけつ
)
を未だ寂心が手にし得無かったにせよ、寂心も既に半生を文字の中に暮して、経論の香気も身に
浸々
(
しみじみ
)
と味わっているのであるから、止観の文の読取れぬわけは無い。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
つい
心易立
(
こころやすだて
)
から、
浸々
(
しみじみ
)
お礼も言はずにゐたけれど、狭山さん、私の心は、さうだつたの。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
奉公大事ゆゑに
怨
(
うらみ
)
を結びて、憂き目に
遭
(
あ
)
ひし貫一は、夫の
禍
(
わざはひ
)
を転じて身の
仇
(
あだ
)
とせし
可憫
(
あはれ
)
さを、日頃の手柄に増して
浸々
(
しみじみ
)
難有
(
ありがた
)
く、かれを
念
(
おも
)
ひ、これを思ひて、
絶
(
したたか
)
に心弱くのみ成行くほどに
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
浸
常用漢字
中学
部首:⽔
10画
々
3画
“浸”で始まる語句
浸
浸潤
浸水
浸染
浸込
浸透
浸礼
浸蝕
浸入
浸剤