すす)” の例文
ただお母様が毎日毎日他所よそへ行つて着物のすすぎ洗濯や針仕事をしていくらかの賃金を貰つて来てやつとほそい煙を立てゝりました。
金銀の衣裳 (新字旧仮名) / 夢野久作(著)
御堂みどうの両側に、柳と菩提樹を植えて、手をすすいでいた上人の前へ、夫婦は、おそるおそる来て、大地に両手をつかえ
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おられまする。……さ、こちらで足をおすすぎなさいませ」声を聞いて、親鸞は自分のへやから縁へ出てきた。二人が流れへ寄って足を洗っている様子をだまって見ていたのである。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さあ、お母あ様、陽も暮れますゆえ、手足などおすすぎ遊ばして」
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)