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河岸縁
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かしぶち
ふりがな文庫
“
河岸縁
(
かしぶち
)” の例文
そしてそこの
河岸縁
(
かしぶち
)
で眼前に描き出す彼女の姿は、図書館の中に落ちてる光の角壔だった。ただ、太陽の光のではなく、一種の燐光の……。
溺るるもの
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
何か胸を
掠
(
かす
)
めたものがあるように、お蝶は立ち止まって、小間物屋の奥を覗きましたが、そこを小刻みに通り抜けると、人影のない
河岸縁
(
かしぶち
)
へ出て
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
皆
汐溜
(
しおどめ
)
から出て
三十間堀
(
さんじっけんぼり
)
の堀割を通って来る小さな石油の蒸汽船、もしくは、
南八丁堀
(
みなみはっちょうぼり
)
の
河岸縁
(
かしぶち
)
に
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
また、ついさいぜんまで、
河岸縁
(
かしぶち
)
へ車が曲がるまでは、あの女は確かに車内にいた。
黒蜥蜴
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
尾
(
つ
)
いて行くと、お角はお
厩河岸
(
うまやがし
)
を五、六
丁
(
ちょう
)
ほど下って、鳥越川が大川に
注
(
そそ
)
ぎ出る
丁字形
(
ていじがた
)
の
河岸縁
(
かしぶち
)
に立ちどまりました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
水門
(
すいもん
)
の
忍返
(
しのびがえ
)
しから
老木
(
おいき
)
の松が水の上に枝を
延
(
のば
)
した庭構え、
燈影
(
ほかげ
)
しずかな料理屋の二階から
芸者
(
げいしゃ
)
の歌う
唄
(
うた
)
が聞える。月が出る。倉庫の屋根のかげになって、片側は
真暗
(
まっくら
)
な
河岸縁
(
かしぶち
)
を
新内
(
しんない
)
のながしが通る。
深川の唄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
河
常用漢字
小5
部首:⽔
8画
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画
縁
常用漢字
中学
部首:⽷
15画
“河岸”で始まる語句
河岸
河岸通
河岸店
河岸端
河岸筋
河岸並
河岸伝
河岸倉
河岸地
河岸山