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沁
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しみ
ふりがな文庫
“
沁
(
しみ
)” の例文
そして、それと対照的に、ついさっき塗られたばかりらしいルージュの深紅と血潮とが、ぼーっと明るむたびに、火のように眼に
沁
(
しみ
)
るのだ。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
黝
(
くろず
)
んだ土や、
蒼々
(
あおあお
)
した水や広々した雑木林——関東平野を北へ北へと
横
(
よこぎ
)
って行く汽車が、山へさしかかるに連れて、お島の心には、旅の哀愁が少しずつ
沁
(
しみ
)
ひろがって来た。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
下は白い砂を敷いた様な清潔な道が両
壁
(
へき
)
の
巌
(
いは
)
から自然に
沁
(
しみ
)
出る水があるのか少し湿つて居る。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
この時かかる目的の為に
外面
(
そと
)
に
出
(
いで
)
ながら、外面に出て
二歩三歩
(
ふたあしみあし
)
あるいて
暫時
(
しばし
)
佇立
(
たたず
)
んだ時この
寥々
(
りょうりょう
)
として静粛かつ荘厳なる秋の夜の光景が身の毛もよだつまでに眼に
沁
(
しみ
)
こんだことである。
酒中日記
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
フト気がついてみると、次第に酔は
醒
(
さ
)
めて来たらしく、思わず、ぶるぶるッとする寒さが、身に
沁
(
しみ
)
て来た。
自殺
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
▼ もっと見る
そんな事を考えた観衆の胸には、次の瞬間への、死のような緊張が、寒む寒むと、
沁
(
しみ
)
渡った。
夢鬼
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
沁
漢検1級
部首:⽔
7画
“沁”を含む語句
沁々
沁出
沁透
沁込
汗沁
沁入
沁園春
沁徹
沁拡
沁沁
沁渡
沁通
沁骨
瑪哈沁