きたの)” の例文
「はゝゝゝはゝ、いや、こうまたものもきたのうなると、手がつけられぬから恐るゝことなし。はゝはゝこら、うぢやい。」と、ひよいとおどつた。
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それも校舎の修繕に使うのんなら格別、校舎いうのん豚小屋みたいにきたのうてぼろぼろになったなり、荒れ放題にしたあるのんです。——はあ? いいえ、そのお金は自分の生活費に使つこてはりますねん。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
(さあさあきたのうございますが早くこちらへ、おくつろぎなさいまし、そうしてお洗足せんそくを上げましょうかえ。)
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)