水汲みずく)” の例文
小平太は窓のそばへ寄ってのぞいてみようかとも思ったが、長屋の者が水汲みずくみにでも出て、見つけられたらというような気がして、じっと我慢して立っていた。
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
きみのは完全なびっこになったため、水汲みずくみや薪作り、買物などは増さんが引受けた。そればかりか、まえに記したように、銭湯へ背負ってゆくようにさえなった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
母は勝手元に火焚ひた水汲みずくみまたは片付け物に屈托くったくをしている間、省みられざる者は土間の猫にわとり、それから窓に立ち軒の柱にもたれて、雲や丘の樹の取留とりとめもない景色を
ァに玉川の水だ、朝早くさえ汲めば汚ない事があるものかと、男役に彼は水汲みずくむ役を引受けた。起きぬけに、手桶ておけと大きなバケツとを両手に提げて、霜をんで流れに行く。顔を洗う。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
水汲みずくみ、薪割まきわり、絵本の朗読、子供の馬、積木の相手、アンヨは上手、つつましきながらも家庭は常に春の如く、かなり広い庭は、ことごとく打ちたがやされて畑になってはいるが、この主人
家庭の幸福 (新字新仮名) / 太宰治(著)
水汲みずくみにたものなんぞ使つかあねえたつてよかんべなあ
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
きみのは完全なびっこになったため、水汲みずくみやまき作り、買物などは増さんが引受けた。そればかりか、まえに記したように、銭湯へ背負ってゆくようにさえなった。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
伊豆の大島などに行って見てもわかるし、また同じ習わしをもつアジヤの国の、多くの民族の例をきいて見ても同様だが、どこでもはじめには水汲みずくみから稽古けいこするのである。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
水汲みずくみが手桶ておけになり、にない桶になり、また水道になった結果、女の頭の上に物をのせる練習が足りなくなったことは、もう前に話をしてしまったが、これを専門にさかななどを売りあるいた女たちも
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
水汲みずくみばか
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
水汲みずくみばか
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)