“水汲男”の読み方と例文
読み方割合
みずくみおとこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黙々と働いている唖の水汲男みずくみおとこが、妙な物を抱えて、こっそりと裏門から高麗川の谷間へ降りて、やがて奥秩父おくちちぶへ通うかいの奥へ逃げこみました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
察するところ、この水汲男みずくみおとこは、唖を装って住み込んでいた「山の会堂」の諜者ちょうじゃであったのではないだろうか。どうも彼の走って行く道が、例の天童谷てんどうだにの方角へ向っているような気がされてなりません。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)