“殺（やっ）” の例文
「それはいいが、お前さんは船長達を殺（やっ）つけた後で、港へ入れますか？　そこんところを何（ど）ういって弁解するつもりかね？」
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海 (新字新仮名) ／ モーリス・ルヴェル(著)
最初の時はある売国奴を殺（やっ）つけるため、今度は罪なき囚人の死の願いを果すためです。
深夜の客 (新字新仮名) ／ 大倉燁子(著)
担（かつ）いでやろうとか手を引いてやろうとか云った時にも隙があったら、懐から合口（あいくち）を出して殺（やっ）ちまえ、首尾好く仕遂（しおお）せれば、神原に話をして手前を士分（さむらい）に取立てゝやろう、首尾好く殺して
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) ／ 三遊亭円朝(著)
「老ぼれを殺（やっ）つけろ」
怪奇人造島 (新字新仮名) ／ 寺島柾史(著)
「白状します……実は私が殺（やっ）たのです……私を彼方（あっち）へ連れて行って下さい……早く連れて行って下さい」
青蠅 (新字新仮名) ／ モーリス・ルヴェル(著)