“死身”の読み方と例文
読み方割合
しにみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ことによると末世まつせの我々には、死身しにみに思ひをひそめたのちでも、まだ会得ゑとくされない芭蕉の偉さが残つてゐるかも知れぬ位だ。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
女に痴呆ほうけたために前後を忘れていたに過ぎないので、こうして本気になって、女にも酒にも眼をれず、絶体絶命の死身しにみになって稼ぎはじめると
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
引摺廻されたり、羅宇らうのポッキリ折れたまで、そないに打擲されやして、死身しにみになって堪えなはったも、誰にした辛抱でもない、皆、美津さんのためやろな。
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)